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スポーツ基本法 成立

スポーツ基本法:成立 「スポーツの権利」盛る 国家戦略として推進

 超党派の国会議員からなる「スポーツ議員連盟」(会長・麻生太郎元首相)が提案したスポーツ基本法が17日、参院で可決、成立した。国のスポーツ振興の根幹をなす法律で、国や地方公共団体の責務などが明記され、付則には「スポーツ庁」設置の検討も盛り込まれた。法案成立を受け、文部科学省は具体的なスポーツ基本計画の策定に取りかかる。【百留康隆】

 基本法は1961年に制定された「スポーツ振興法」を50年ぶりに全面改正したもの。前文には「スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことはすべての人々の権利」とし、振興法にはなかった権利規定が記された一方、スポーツ立国を目指す「国家戦略」として施策を推進する方針が示された。障害者スポーツの推進やスポーツ産業との連携、ドーピング防止も条文化。スポーツ団体には運営の透明性を求めている。

 また、地域スポーツの中から優秀なスポーツ選手が生まれ、その選手が地域に還元する「好循環」がスポーツの発展につながるとした。国体や全国障害者スポーツ大会への援助のほか、五輪など国際競技大会の招致・開催でも国が資金確保のための措置を講ずる。

 スポーツ議員連盟の奥村展三幹事長(民主)は「振興法から50年、日本体育協会創立100周年の節目に、法律が成立したことには意義がある。これをベースにスポーツを楽しんでもらえるように環境作りをしていきたい」と話した。

 また、遠藤利明・幹事長代理(自民)は「国の責務などはあくまでも出発点であって、悲願のスポーツ庁設置に向けての大きな種火ができた」と歓迎した。

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 ■解説

 ◇個人と国、どう調和

 スポーツ界にとっての「憲法」ともいえる「スポーツ基本法」が誕生した。スポーツの権利を明記したことと、国家戦略としてのスポーツ推進を位置づけたことが大きな特徴だ。

 前文では「幸福で豊かな生活を営むことはすべての人々の権利」と定め、個人の自主性や適性を尊重することが基本理念として示された。しかし、スポーツは「我が国の国際的地位向上にも極めて重要な役割を果たす」「国民経済の発展に広く寄与する」とも記され、スポーツの政治的、経済的利用の色もにじませた。

 五輪などの国際大会について「国は招致、開催に必要な資金を確保する」としている。この日、東京都の石原知事は20年夏季五輪の招致に意欲を示した中で、「国がしっかりしていれば借金してでも五輪はできる」と発言。前回の16年五輪招致で国家支援が乏しかったことを敗因として示唆した。

 基本法は、国民のスポーツに対する権利を認めながら、一方で選手強化や国際大会の招致で国家が強く関与する姿勢を打ち出している。JOCの竹田恒和会長は「五輪などでしっかり結果を出す必要がある」と、今まで以上に重圧がかかることを覚悟する。個人と国家のかかわりをどう調和させるか。それは国民、国、スポーツ界すべての今後の課題になる。【百留康隆】

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 ◇スポーツ基本法のポイント◇

 ■スポーツの意義と権利

・スポーツは世界共通の人類の文化

・スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことは、すべての人々の権利

 ■スポーツの価値

・地域の交流を促進し、地域の一体感や活力を醸成する

・国際大会での選手の活躍は、国民に誇りと喜び、夢と感動を与え、国民のスポーツへの関心を高める

・国民経済の発展に広く寄与する

・国際相互理解を促進し、国際平和に大きく貢献する

・国際的地位の向上にも極めて重要な役割を果たす

 ■スポーツ団体による統治と紛争処理

スポーツ団体は運営の透明性の確保を図り、順守すべき基準を作成するように努める

・紛争解決のため、中立性、公正性の確保、権利利益の保護を図る

 ■スポーツ基本計画

・文部科学大臣はスポーツに関する総合的かつ計画的な推進を図るため、基本計画を定める

 ■地域スポーツ

国、地方公共団体は住民が主体的に運営する「地域スポーツクラブ」が行う事業への支援、指導者の配置、施設の整備などに努める

 ■競技力向上

・国は優秀なスポーツ選手を育成するため、スポーツ団体が行う合宿、国際競技大会などへの選手の派遣、スポーツ選手の技術の向上に必要な施策をする

 ■障害者スポーツ

・障害者が自主的かつ積極的にスポーツを行うことができるよう、障害の程度などに応じ必要な配慮をしつつ推進する

 ■国際大会の招致

・国は国際大会の招致が円滑になされるよう、社会的機運の醸成、資金の確保、外国人の受け入れなどに特別な措置を講ずる

 ■ドーピング防止

・国は国際規約に従って、検査、教育、啓発などの体制の整備や反ドーピング機関への支援を進める

 ■スポーツ庁(付則)

・行政改革との整合性に配慮して検討を加え、必要な措置を講ずる

毎日新聞 2011年6月18日 東京朝刊


国際大会招致に国の支援=スポーツ界に求められる覚悟-スポーツ基本法

 スポーツ施策の在り方を定めたスポーツ基本法が17日、参院本会議で全会一致で可決、成立した。注目は、国際競技大会の日本招致に、国家戦略としての国の支援が明記された点。折しもこの日、東京都が2020年夏季五輪招致を打ち出したが、新法が追い風になるのは間違いない。
 五輪やワールドカップ(W杯)など大規模なスポーツ大会では、大会運営で赤字が出た場合に政府が穴埋めする「財政保証」が求められる。従来のスポーツ振興法では十分に対処できず、各省庁を巻き込んだすったもんだの議論の末、閣議了解で決着させるのがこれまでの手法だった。
 新法は第27条で、国際大会に必要な資金の確保について、国は「特別な措置を講ずる」と規定した。国のスポーツに対する積極的な姿勢がはっきりと示され、日本オリンピック委員会(JOC)の市原則之専務理事は「国の恒久的支援が明確になったことが大きい」と期待する。
 ただ、財政状況が厳しさを増す中、国から支援を受けるからには、目に見える形の結果を出すのはスポーツ界の義務とも言える。「最高の成績を挙げられるよう尽力」(竹田恒和JOC会長)する覚悟が、これまで以上に求められる。(2011/06/17-18:16) 時事通信


これまでの経緯は、こちらこちらをご参照のこと。

また、スポーツ立国戦略とスポーツ基本法との関係は、下記のとおりです。

スポーツ基本法は、スポーツ立国戦略実現のためにキーとなる関連法制として位置づけられています。


スポーツ立国戦略実現のための国の体制整備と今後の進め方

 スポーツの振興は、スポーツ界の自主性が尊重されるべきであり、国は、スポーツ振興を支える民間のスポーツ団体・関係者等との健全なパートナーシップの下、連携・協働して我が国のスポーツ振興に取り組むことが肝要である。
 このため、統括団体である日体協、JOCをはじめとするスポーツ団体のスポーツ振興に向けた主体的な取組を期待するとともに、国としては、以下のような方向性で財源、組織、法令等の整備に取り組むこととする。

1.スポーツ振興財源の効率的な活用

 本戦略の推進に当たっては、スポーツ振興のための財源確保が重要である。このため、寄附文化の醸成を通じたスポーツ振興基金の原資拡充やスポーツ振興くじの売上げ向上により、スポーツ振興財源を確保するとともに、国費、スポーツ振興基金・スポーツ振興くじ助成の役割分担を明確にし、それぞれの充実を図るとともに、これらの財源を効果的かつ効率的に活用する。
 具体的には、国費では国として責任を持って実施する施策(ナショナルチームの強化、地域スポーツの基盤整備、学校体育の充実等)を実施するとともに、基金助成とくじ助成は「スポーツ振興助成(仮称)」として一元化する。
 また、スポーツ振興くじについては、スポーツ振興の貴重な財源として、有効に活用するとともに、スポーツを支える資金であることを国民に広く周知する。
 さらに、基金は安定的な財源として個人への継続的な助成に充てるなど、財源の使途や配分等の在り方を検討し、制度の見直しを図る。

2.国の総合的なスポーツ行政推進のための組織の在り方

(1)総合的なスポーツ行政体制の検討

 1)現場の視点に立った総合的なスポーツ振興施策を実行するため、関係省庁が相互連携する連絡会議を新設する。
 2)政府の行政組織の検討の中で、「スポーツ庁」等の在り方について検討する。

(2)独立行政法人日本スポーツ振興センター(NAASH)の支援機能の強化と体制整備

 スポーツ界全体の連携・協働に資するよう、NAASHが有する人的資源(研究者等)、物的資源(施設、設備(研究機器、トレーニング機器))、助成機能(スポーツ振興基金助成、スポーツ振興くじ助成)を十分に活用するとともに、相互に連携させ、一体的かつ効率的に業務を推進することができるよう、組織の在り方を検討する。さらに、スポーツ界への支援のための中心的な機関として、関係者の意見を円滑に反映できるよう、日体協やJOC等のスポーツ界の代表で構成される会議を設けるなどNAASHの体制を整備する。

3.スポーツ基本法などの関連法制の整備

(1)スポーツ基本法の検討
 スポーツ振興法を半世紀ぶりに見直し、新しい政策の拠り所となる「スポーツ基本法」を検討する。


(2)関連法制の見直しの検討
 スポーツ基本法の検討や振興財源の見直し等に伴い、独立行政法人日本スポーツ振興センター法、スポーツ振興投票の実施等に関する法律等についても必要な見直しを行う。 

4.今後の進め方

 今後、本戦略を踏まえ、「スポーツ基本法」等の検討に取り組むとともに、短期的に実現すべき施策については、財政運営戦略を踏まえた平成23年度の概算要求や、スポーツ振興くじ・スポーツ振興基金の助成内容に反映させる。
 また、中長期的に取り組むべき施策については、今後新たに策定するスポーツ振興基本計画において具体的な実施計画を示すこととする。




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プロフィール

ジュニアスキー

Author:ジュニアスキー
子供が小1の冬に家族でスキーを始め、すっかりその魅力にはまっております。小4から地元のスポーツ少年団に所属し、競技スキーを始めています。(現在中3)
ジュニアアルペン競技の情報ブログとしてスタートし、最近ではスキー全般、その他に関する話題も扱っています。
上欄のカテゴリから興味のある話題をお選び下さい。
(2009年7月25日開設)


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