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岩谷高峰 「トレーニングを再考する」5

岩谷高峰 「トレーニングを再考する」5

(スキーグラフィックス2011年2月号、p96-102より)

6,上半身のための具体的なトレーニング方法

①上半身の姿勢と運動

・強い荷重ができるのは適切な上半身の姿勢があってこそ

下半身と上半身の運動は連動しており、はっきりと分けられない。

トレーニングのためにあえて分けて説明。

下半身の脚の動きは角付けや方向性などスキーコントロールが主目的。

強い荷重は適切な上半身の姿勢を整えることで可能になる。

よりしっかりとした「外スキー荷重」を行うための下半身のトレーニング方法を紹介。

外スキー荷重のためには、前傾姿勢、外向姿勢、外傾姿勢が状況に応じて適切に取れる必要。

○STEP1

停止姿勢と低速滑走で確認

・前後の動き

停止した状態で正しい動きを確認しておく。

下半身の関節適度に曲げ、状態は適度な前傾姿勢で、背中を張る。

適切な姿勢の目安は、傾斜を滑った際に自然と身体が前方に傾く姿勢。

クローチング姿勢は、特にGS出求められる姿勢で、空気抵抗を少なくしながら、脚の運動がしやすい。

なかなか前傾姿勢を取れないときの矯正としても有効。

・左右の動き

外傾姿勢のために大切。

進行方向と違う外側に身体を動かすため戸惑いがち。

膝、脇、腕、頭など各部位全体で外傾姿勢を取ることが外スキー荷重のポイント。

・ヒネリの動き

レーシングでは、スキーを起点に上半身を動かしたり、逆に上半身を安定させて下半身とスキーを動かすなど様々な状況対応が求められる。

ターン切り替え時には外脚、外スキーから動かすのが一般的。

SLのような素早い動きでも同様。

上体を捻るだけでなく、上体を止めてスキーの方向を変える動作も、停止状態で確認する。

・低速滑走で前後チェック

緩斜面で直滑降しながら上半身の姿勢と重心を確認。

上体を起こした場合、スキーのテール荷重となり、トップに力が加わらない。

ターン後半や、切り替え時になりやすい姿勢。

オーバーな姿勢も練習しておく。

・外傾チェック

身体をターン外にしならせ、外スキーに正確な荷重を行う。

上半身を外に曲げ、外肩、外腕もなども下げ、重心がしっかり外スキーの上に来るようにして荷重。

内スキーを上げて確認。

低速出で、あえて上半身を左右に大きく動かし、外スキーの荷重感覚をつかむ。

外の脇を締めて外スキーの上に加重すると、外傾オーバーを防げる。

・総合的なチェック

2つの確認方法。

1つは、下半身を高く保ちながら上体を前に傾け、両腕で外膝を触る。

前傾姿勢の不足の場合に有効。

2つめは、ゲートを斜めにして自分の傾きの意識の目安にする方法。

両者に共通するのは、切り替えでも上体の前傾姿勢を保ち、進行方向に運ぶこと。

○STEP2

フリー滑走

・両膝を両腕で触り前傾をチェック

ハイスピードによるエクササイズ。

上半身の前傾姿勢は、滑走者にイメージしにくいが、膝に触ることで状況を確認できる。

種々のターンパターンで滑ってみる。

尻が下がり、上半身が起きないように注意。

クローチングで、腰を高く保ち、外向傾を適度に取ると、スキーのたわみを感じることができる。

・物を交互に持ち替え外傾をチェック

外手でショートポールなどを持ち、切り替えで持ち替えることで外傾姿勢をチェックする。

内腕が下がったり、後方に引かないことが大切。

・ストックを縦に持ちヒネリをチェック

外向傾姿勢や前傾姿勢を取っても、身体が振り込んでは無意味。

ストックを上に向けて縦に構え、両ストックの間から自分の向きを確認する。

ポイントは、外スキー方向よりも両ストック方向がターン外側に向くこと。

腕を持ち上げ、前をしっかり見る練習にもなる。

○STEP3

・ゲート滑走で前後チェック

ゲート通過時に上体姿勢が変化し、外スキーへの安定荷重ができないケース。

実践でインコースを狙うときに、身体がかぶったり、引けたりすることが多い。

通過後に胸を起こしたり、倒したりすることも。

ゲートに接触するときは、上体を安定させ、腕でゲートを払うのがベスト。

②腕の使い方とその方法

腕の使い方を意識することで、バランス保持、荷重の補助、重心移動に役立つ他、目に見えない様々な効果。

○STEP1

停止姿勢と低速格好で確認

・停止姿勢で腕をチェック

腕の位置や荷重の位置を確認

腕を前に出すことでスキートップ方向に力を加えるだけでなく、ターン後半の前方への立ち上がりや、身体を谷側に落下させる役割も。

腕を上げる動作を反復し、感覚をつかむ。

腕の幅は、ターン前半で広がり、後半で狭めるのが基本。

腕を広げすぎない。

・ショートポールを前に持って低速滑走

ショートポールを両腕で前に持ち、腕を固定して上半身と一体化して滑る。

上体を使う練習。

脚の運動が少なくならないように、下半身の意識付けにも有効。

○STEP2

フリー滑走

・ハンズフリーでゲートを滑る

ストックを持たずに滑ることで、腕の必要性を考える。

両腕を外スキートップに置くことで、外スキー荷重ができ、脇や肩を下げることで正確なゲートターンが可能。

ストックを持ったときは、腕の使い方をおろそかにしない。

・ストックを前に持ってフリー滑走でチェック

ストックを両腕で横に持ち、フリー滑走。

ターン後半で、肩の意識を持てる。

腕を下げないことで、脚を経由してスキーへの荷重を感じられる。

もちろんストックの傾きで、外傾姿勢も。

切り替え時には、腕の位置を保ちながら、進行方向に運ぶ動作の確認。

垂直に立つことで、スキーの走りや、全体の流れが出る。

③なぜ頭が外なのか

ターン中や連続ターン時に、頭の位置や傾きは身体の姿勢や位置に大きく影響。

頭の重さで身体が動かされる。

頭の動く方向に力が移動。

なかなか上体を利用して、ターン外側に力を加えられないときは、頭をテーマにすると効果的。

○STEP1

停止姿勢と低速滑走で確認

・横のストレッチ

停止姿勢でストレッチングのように片方の腕を伸ばしながら身体をしならせる。

伸ばした腕で頭も同時に押し、身体と同じ方向に傾ける。

頭を先に傾けることで、背骨も曲がりやすくなり、外傾姿勢と外スキー荷重に役立つ。

・不均等な頭の動き

頭の傾きが左右差につながっている可能性も。

視線を思い切って移動させることもひとつの方法。

○STEP2

フリー滑走

頭の動きをフリー滑走で実践。

頭や視線を意識することで、切り替え時のニュートラル姿勢や進行方向への重心移動に大きな効果。

苦手方向のターン時に頭を早めに傾けることで、調整可能。

○STEP3

ゲート内でのバリエーション

・ゲート外へ身体がしなった正確なターン

大半の選手はゲート滑走時に基本姿勢を忘れる。

外スキー荷重がゆるんでバランスを崩す。

外スキーに荷重し、たわんでいるときに上半身が動くと反動が大きい。

外に身体がしなり、頭もしっかりと外に傾ける。

・補助斜めポールで頭を外に

斜めになったポールに頭が触らないように外側を通過するトレーニング。

頭と同時に体も傾ける。

この動作で、実践でも頭を水平にでき、状況対応が可能。

④まとめ

「外スキー荷重」をテーマに基本技術の意味と役割の説明、また上半身と下半身に分けた具体的なトレーニング方法を紹介した。

説明は、部分的な話になりやすいが、全体の動きが止まらないように心がける。

スキーと身体が一体化することが大切で、スキー進行方向、斜面谷方向への意識を強く持つ事がポイント。

レーシングでは、正確な技術があって初めて早く滑ることが可能になる。

長いスキーをコントロールし、ずれとカービングを巧みに操ることから、ショートサイズのスキーで自由に滑る技術とは異なる部分が多い。

動作としては多少窮屈であっも規制されたゲートでも技術としては必要不可欠。

(完)

以上は、連載された文章の要約引用です。

省略した箇所も多く、また写真も省いています。

もしかしたら、要約ミスもあるかもしれません。

ぜひ、スキーグラフィックの当該号で原文をご確認下さい。


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ジュニアスキー

Author:ジュニアスキー
子供が小1の冬に家族でスキーを始め、すっかりその魅力にはまっております。小4から地元のスポーツ少年団に所属し、競技スキーを始めています。(現在中3)
ジュニアアルペン競技の情報ブログとしてスタートし、最近ではスキー全般、その他に関する話題も扱っています。
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(2009年7月25日開設)


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