登山・旅行・スポーツ… 屋外レジャー、保険で備える
登山にゴルフ、テニスに水泳――。屋外でレジャーを楽しむ機会が増える季節になった。外出する際に気を付けたいのがケガや事故などの思わぬトラブル。万一に備えて最低限の保険には入っておきたい。補償の範囲や金額などをよく吟味して自分に合った保険を見つけよう。
アウトドア用品販売のモンベル渋谷店(東京・渋谷)では例年、夏の登山シーズン前の隠れた“売れ筋”商品がある。ハイキングや登山での事故に備えた保険だ。登山用品を購入したついでに、保険の契約をする顧客が多いという。
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「旅行総合保険」「お出かけ保険」「ゴルファー保険」。国内でのスポーツやレジャーに対応する保険はさまざまな名称で販売されているが、内容は「総合型」と「専門型」に分けられる。総合型は国内旅行から週末のスポーツまで外出時を広く補償対象とする一方、専門型は補償の内容や場面を絞り、特徴を打ち出している。
総合型の補償内容は大きく3つに分けられる。まず自分がケガをした場合の医療費。山登り中の捻挫やテニスでの肉離れといった運動中のほか、スキーで宿泊した旅館でのケガも対象になる。
次に他人にケガをさせたり、他人のモノを壊したりしたときに発生する損害賠償金の補償。登山中にほかの人とぶつかりケガをさせたり、旅先で展示品を壊したりした場合などに使う。
3つ目は自分の携行品に対する補償だ。旅行中にカメラを落として破損した、テニスの試合中にラケットをコートにぶつけて割った場合などに、壊した物品の代金が支払われる。
総合型のレジャー保険はインターネットで手軽に申し込める商品が多い。あいおいニッセイ同和損害保険の「ちょこっとお出かけ保険」は、出掛ける当日にインターネットで申し込めば直後から補償される。1泊2日でケガと賠償のみの補償なら保険料は500円(インターネット契約割引後)からだ。

もっとも「外出時のトラブル全般に備える」(東京海上日動火災保険)という総合型保険でも補償の対象外となる場合がある。危険を伴うスポーツをしている場合だ。
例えばハンググライダーや本格的な登山、ボブスレーなどは補償の対象外と明示している場合が多い。特に登山は条件などでリスクが変わるため判断が難しくなるという。少しでも不安に思ったら、自分の活動が補償の対象となるかどうか保険会社に確認したほうがよい。
リスクの高いスポーツに対応する保険もある。「山岳保険」は総合型の保険が対応していない、アイゼン・ピッケルを使った登山や山岳スキーでの事故にも対応するため、根強い人気を誇る。捜索・救助でヘリコプターを飛ばしたときなどに、その費用が補償対象となるのが特徴だ。総合型で補償している日常のケガや物損にも対応する。
屋外でスポーツをする機会が少ない人の場合には、補償内容を限った保険が割安で済むこともある。
ゴルファー向け保険では、補償対象となるのはゴルフ場でのプレーや練習中のみだが、ケガ、賠償、携行品の3つの要素すべてに対応できる。さらにホールインワンやアルバトロスを達成した際にも保険金が出る。記念品を配ったり植樹をしたりする費用も心配しなくていいというわけだ。
週末のジョギングやテニスのケガが心配、という人向きの保険もある。ブロードマインド少額短期保険(東京・渋谷)のスポーツ保険はレジャー保険で請求が多い、加入者のケガに絞った保険だ。趣味のスポーツが前提で、毎日活動する「選手」は対象にしていない。他人への賠償なども追加できない。
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レジャー保険に加入する前には、まず自分がすでに入っている保険を確認したほうがよい。複数の保険に加入していても、事故に遭った際には手厚い補償の保険1つで十分な保険金を受け取れる場合もあるためだ。言い換えれば加入済みの保険も役に立つ。
例えば、他人にケガをさせてしまったときの賠償では、火災保険の個人賠償責任補償特約が使える場合がある。都内に住む男性会社員はスノーボードで滑走中に別の男性に傷を負わせてしまい、この特約に助けられたという。「マンションを借りる際に加入した保険。友人に指摘されるまで忘れていた」と振り返る。
同様に医療保険などでもレジャー保険の機能を補うことができる場合がある。クレジットカードの付帯保険も忘れがちだが、旅行中のケガやホールインワンで保険金が出るものもある。万一に十分な備えをして、安心してレジャーを楽しみたい。
(長岡良幸)
[日経プラスワン2011年5月7日付]
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