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岩谷高峰 「トレーニングを再考する」4

岩谷高峰 「トレーニングを再考する」4

(スキーグラフィック2011年1月号、p68-75より)

5,下半身のための具体的なトレーニング方法

スキーは総合的な運動要素を必要とし、本来は、上半身、下半身と分けられない。

しかし、より理解しやすくするために、ここでは分けて説明する。

①脚関節の運動

スムーズかつ複雑な動きに対応するには、足首、ヒザ、股関節を同時に曲げ伸ばしをする。

足首を曲げることでスネでブーツに圧を加え、スキートップに力を加える。

足首の角度が浅いと、テール荷重となり、スキーのたわみが得られずカービングターンができない。

硬く作られたスキーとブーツをたわませるためには足首を曲げただけでは力が不十分。

膝と脚関節を前方に出し、上半身の重さを利用する必要。

ターン後半は足首が伸びやすく、後傾になりやすい。

○STEP1

停止姿勢と低速滑走で確認

・股関節の角度は浅く、腕を前に出す

股関節の角度はモモを起こした浅い方が良い。

体を支える力が強くなりブーツやスキーへの力の伝達も高まる。

腕を前に出すことで、重心が前方に移動しやすくなり、足首も曲げやすくなる。

・スキーを着けて同じ姿勢を取ってみる

○STEP2

フリー滑走

主としてヒザを前に入れ、足首の角度が保たれているかを確認する。

・両脚で直滑降

平地での姿勢より少し前傾姿勢を強め、滑走方向へ身体を運ぶなどスキーより少し前に進む意識。

お尻が下がるとブーツ前への圧が弱まる。

・片脚で直滑降

足首により圧を加え、足首からブーツやスキートップ方向へ力が伝わっているかを確認。

両脚で荷重し直滑降。その後、片脚で立つ。

身体が引けたり、足首を曲げる意識が少ない場合は、大きく後傾になる。

尻が下がることで、身体が回り、スキーと上体の方向まで変わる。

ゲート滑走中は、姿勢を高く、前傾姿勢を取る。

・プルークで荷重

片脚直滑降の意識をプルークで確認

高速ではなかなか意識ができなくても、低速では可能。

重心を外スキーの上に運び、強い外スキー荷重を行う動作を確認。

○STEP3

ゲート内でのバリエーション

・両手を外膝に当てトップ方向に押す

足首を曲げ、スネでブーツを押す感覚を強調

尻を上げ上体を外スキー上に運ばなければ、両手で膝に触れない。

外スキー荷重が正確にできる。


②角付けと内転運動

足首を曲げてブーツやスキートップに圧を加えた後は、角付けと内転が必要。

角付けをするためにはまず膝を内に倒すのが基本。

この時、テール荷重ではスキーは直進し、ターンができない。

前傾姿勢を取って、角付けをしようとしても、スキーの方向がターン外側を向いていては、ターン始動ができない。

股関節などを機転に脚を内転させ、適切なヒネリ動作も必要になる。

外スキーがターン前半で直進してしまい、上体だけがゲートに近寄ってしまう。

原因は、ゲートを意識しすぎて、ターン内に止まってしまうため。

また、膝だけを内に絞り、足首への意識が欠けた場合に起こる。

○STEP1

A、両脚同時

・停止姿勢と低速滑降で確認

脚の内転運動を停止状態で確認

2本のスキーが同じ方向に進むために、また外スキー荷重を反復するためには、つま先を閉じる脚の内転運動が基本。

スキーを履いた状態で股関節を内転しトップを閉じると、スキートップ方向から抵抗を受けることができる。

内転は、ヒザだけでなく、つま先も一緒に内に向ける。

低速で滑り、股関節を内転・外転させたときに、スキーがどう反応するか確認する。

B、片脚内転

今度は、片脚ずつ内転させる。

より実践的な動きとなる。

切り替えからターンを始動するときに外スキーの脚から動かすことになるが、内脚も同調するとシェーレンになってしまう。

独立した運動のコツをつかむ必要。

低速で滑走しつつ外脚の荷重と内転、そして適度な角付けを行うことでターンが始まる。

コンパクトなターンができることを確認。

○STEP2

・フリー滑走

腰を高く保ち股関節を柔軟に使う内転運動を行うことで、シェーレンになることもなく正確な動きが可能になる。

○STEP3

・ゲート内バリエーション

ターン後半の斜滑降で外スキーに荷重しながら次の外スキーを動かし、斜面の下に向ける。

状態の向きや傾きは安定させ、次の外スキーを内転させ、スキー方向を変える。

実践的には最も短時間でターンを繋ぐ場面であるが、荷重、角付け、回旋の基本動作を合理的に行うトレーニング。


③脚交互運動

直滑降では均等荷重であるが、ターン時は左右の動きは異なる。

レーシングでは、外スキーから外スキーへと交互運動させる必要。

・低速で滑りながらポールやラインをまたぐ

単純に左右の脚を交互に踏み換える。

外スキーから雪面を捕らえ、そこへ内スキーを添える格好。

ターン切り替えと同じ動作。

より実践的には、ジャンプして切り替えることもひとつの方法。

・交互操作と同時操作

踏み替えはせずに脚の動きを交互に行いターンする。

内膝はまっすぐに立てておき、外膝を内脚に近づける。

これにより外スキーが素早く反応。

加えて、滑走性を生かすために切り替えで左右均等に戻す。

これにより、ターンは小さく、ターン間は直線を描くなど最速のターンのベースが作れる。

両脚同時操作は外スキーの角付けが小さくなりターンが大きくなり、ライン取りに支障を来す。

内脚を先行させて角付けを取ることは急斜面や高速ターンで大きなミスにつながる。

○STEP2

・フリー滑走 (省略)

○STEP3

・ゲート内バリエーション

両膝を押さえ、腕を使っての交互操作

緩斜面でのゲートトレーニングの効果的練習方法に、左右それぞれの膝を押さえ、腕を使って外スキーから外スキーへの交互動作を行う。

内膝が先行して入りすぎたり、X脚にならないようにできる。

外スキー荷重でターンを仕上げる意識の継続が重要。

(続く)


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プロフィール

ジュニアスキー

Author:ジュニアスキー
子供が小1の冬に家族でスキーを始め、すっかりその魅力にはまっております。小4から地元のスポーツ少年団に所属し、競技スキーを始めています。(現在中3)
ジュニアアルペン競技の情報ブログとしてスタートし、最近ではスキー全般、その他に関する話題も扱っています。
上欄のカテゴリから興味のある話題をお選び下さい。
(2009年7月25日開設)


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