「学校行かずに練習ばかりしていれば、強くなって当然だろ」という意見に対して
「学校行かずに練習ばかりしていれば、強くなって当然だろ」という意見に対して
ある意味、繰り返される意見ではありますが、メールを頂いたので、お返事から抜粋で。
以下は、私の返信。
返事が遅くなり、すみません。
11月から1日も休まず、もちろん現在も職場で働いている状況なので。(まあ、今は休憩中ですが)
お考え、完全に正しいと思います。
どう考えても正しいこと、合理的なこと、がなぜ実行されないのか不思議です。
個人の利害に左右されて、全体の利益を顧みない行為や判断が、なぜ当たり前のようにまかり通るのか。
ズルをしたものが(短期的にせよ)得をする、という仕組みは、教育的に非常によくありません。
「損・得」ではなく、「正しいか・正しくないか」の判断基準を持つべきでしょうね。
(中略。具体例を述べてます)
強くなって当然ですよ。
でも、ゴムが伸びてしまうんですよね。
10代後半から成長しなくなる。
分かっていながら、正せないのです。
みんな我が子に夢中だし、コーチは、自分が育てたと言いたい。
大学もだんだんそういう雰囲気に変わってきてますが、まあ「詐欺的」ですね。
「アピール」という名の詐欺。
うちは、最初からそういう中に入ってませんから。
ズルとかする気は始めからないし、勝てれば良いけど、勝てなくても仕方がない、と思っています。
先生方も参加する中体連の大会以外で、スキーのために休んだことはありませんでした。
大会が平日にある時は、すべて不参加。
(中略)
大事なことは、与えられた条件の中で、試行錯誤しながらも、ベストな成果を上げること。
それこそが、汎用性能力、生きる力につながるのだと思います。
学校の教育目標になってませんか?
コンプライアンス(ルールや倫理)を守りながら、与えられた様々な課題に同時並行的に取組み、各々に対して最大限の結果を残していく能力、それを経験させ、伸ばすことが、応用力育成には大事だと言うこと。
スキーと学業の両立は、まさに生きた演習科目だと思いますよ。
どう考えて、どう取り組んでいくのか、ある意味その人の生き方そのものを示しているのです。
アルペン競技を「学校制度という一定の枠組み・ルールの中での自由競争」と考えた場合、勝利至上主義は否定されるべきでしょうね。
実際には、小さいときに、学校が終わってから、夕方やナイターで練習できるかどうか、という地理的、環境的要因は大きいです。
ただ、意外に地元の人はスキーなどせず、熱を上げているのは首都圏の親子ばかり、という気もします。
ある意味、こういう(生活に直結しない)ことに熱心に取り組めるのも、経済的余裕の産物でしょうから。
さらに時間的余裕がなければ、送迎もできないですし。
サラリーマンでは難しいですよね。
雪国の選手育成能力(少子化と経済力の衰えから選手が少なくなっている)が低下していることで、首都圏選手の活躍が相対的に目立ってきているのかもしれません。
プロチームの成果と言えるかどうかは、まだ分かりませんね。
世界レベルで活躍できる選手が首都圏から生まれれば、初めてプロチームの存在意義が示せるのだと思います。
スキー場近くに住み、小さい頃から毎日スキーをして育ってきた子たちを上回る「育成技術」があるのだと。
まあ、どうでしょうか。
ただ、(現在の学校制度を前提とした)コンプライアンスを求めすぎると、日本のアルペンは終わるでしょうから、これも難しいでしょうね。
本来ならば、欧米のようにスキーを中心とした学校を作れるといいのでしょうけど。
二律背反的な難しさがある中で、どうすれば(全体として)最大限の成果を出せるか、という考え方が必要なのでしょう。
極めて高度な判断だと思います。
*以下は、「内部統制入門Navi」より
コンプライアンスを直訳すると『法令遵守』となり、文字通り解釈するなら、『法令違反をしないこと』つまり『法律や条例を遵守すること』となります。しかしながら、この様な意味だけならば、コンプライアンスなどとわざわざ取り上げる必要もなく、誰でもわかっていることです。
コンプライアンスが重要視されるのは、その意味に『法令遵守』も含まれますが、法令だけに留まらず、社内規程・マニュアル・企業倫理・社会貢献の遵守、更に企業リスクを回避するために、どういうルールを設定して行くか・どのように運用して行くかを考え、その環境の整備までを含んでいるからです。

ある意味、繰り返される意見ではありますが、メールを頂いたので、お返事から抜粋で。
以下は、私の返信。
返事が遅くなり、すみません。
11月から1日も休まず、もちろん現在も職場で働いている状況なので。(まあ、今は休憩中ですが)
お考え、完全に正しいと思います。
どう考えても正しいこと、合理的なこと、がなぜ実行されないのか不思議です。
個人の利害に左右されて、全体の利益を顧みない行為や判断が、なぜ当たり前のようにまかり通るのか。
ズルをしたものが(短期的にせよ)得をする、という仕組みは、教育的に非常によくありません。
「損・得」ではなく、「正しいか・正しくないか」の判断基準を持つべきでしょうね。
(中略。具体例を述べてます)
強くなって当然ですよ。
でも、ゴムが伸びてしまうんですよね。
10代後半から成長しなくなる。
分かっていながら、正せないのです。
みんな我が子に夢中だし、コーチは、自分が育てたと言いたい。
大学もだんだんそういう雰囲気に変わってきてますが、まあ「詐欺的」ですね。
「アピール」という名の詐欺。
うちは、最初からそういう中に入ってませんから。
ズルとかする気は始めからないし、勝てれば良いけど、勝てなくても仕方がない、と思っています。
先生方も参加する中体連の大会以外で、スキーのために休んだことはありませんでした。
大会が平日にある時は、すべて不参加。
(中略)
大事なことは、与えられた条件の中で、試行錯誤しながらも、ベストな成果を上げること。
それこそが、汎用性能力、生きる力につながるのだと思います。
学校の教育目標になってませんか?
コンプライアンス(ルールや倫理)を守りながら、与えられた様々な課題に同時並行的に取組み、各々に対して最大限の結果を残していく能力、それを経験させ、伸ばすことが、応用力育成には大事だと言うこと。
スキーと学業の両立は、まさに生きた演習科目だと思いますよ。
どう考えて、どう取り組んでいくのか、ある意味その人の生き方そのものを示しているのです。
アルペン競技を「学校制度という一定の枠組み・ルールの中での自由競争」と考えた場合、勝利至上主義は否定されるべきでしょうね。
実際には、小さいときに、学校が終わってから、夕方やナイターで練習できるかどうか、という地理的、環境的要因は大きいです。
ただ、意外に地元の人はスキーなどせず、熱を上げているのは首都圏の親子ばかり、という気もします。
ある意味、こういう(生活に直結しない)ことに熱心に取り組めるのも、経済的余裕の産物でしょうから。
さらに時間的余裕がなければ、送迎もできないですし。
サラリーマンでは難しいですよね。
雪国の選手育成能力(少子化と経済力の衰えから選手が少なくなっている)が低下していることで、首都圏選手の活躍が相対的に目立ってきているのかもしれません。
プロチームの成果と言えるかどうかは、まだ分かりませんね。
世界レベルで活躍できる選手が首都圏から生まれれば、初めてプロチームの存在意義が示せるのだと思います。
スキー場近くに住み、小さい頃から毎日スキーをして育ってきた子たちを上回る「育成技術」があるのだと。
まあ、どうでしょうか。
ただ、(現在の学校制度を前提とした)コンプライアンスを求めすぎると、日本のアルペンは終わるでしょうから、これも難しいでしょうね。
本来ならば、欧米のようにスキーを中心とした学校を作れるといいのでしょうけど。
二律背反的な難しさがある中で、どうすれば(全体として)最大限の成果を出せるか、という考え方が必要なのでしょう。
極めて高度な判断だと思います。
*以下は、「内部統制入門Navi」より
コンプライアンスを直訳すると『法令遵守』となり、文字通り解釈するなら、『法令違反をしないこと』つまり『法律や条例を遵守すること』となります。しかしながら、この様な意味だけならば、コンプライアンスなどとわざわざ取り上げる必要もなく、誰でもわかっていることです。
コンプライアンスが重要視されるのは、その意味に『法令遵守』も含まれますが、法令だけに留まらず、社内規程・マニュアル・企業倫理・社会貢献の遵守、更に企業リスクを回避するために、どういうルールを設定して行くか・どのように運用して行くかを考え、その環境の整備までを含んでいるからです。

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