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友野伸一郎 「いま注目されるリベラルアーツ教育の新しい波」

友野伸一郎 「いま注目されるリベラルアーツ教育の新しい波」

大学では、専門の重要性が強調されることが多く、最近では専門学校化(元々医療系などは、資格学部といわれ、職業と直結した教育を行ってはいますが)も喧伝されるようになってきました。

社会的要求が変わりつつある中で、教養教育をどう行っていくのか、もう一度考える必要がありそうです。

以下は、友野伸一郎さんの「いま注目されるリベラルアーツ教育の新しい波」からの引用です。

「対決!大学の教育力」などの著書もあります。(Kindleで買いました)

リベラルアーツとは、奴隷制を有した古代ギリシャやローマで「人を自由にする学問」として生まれた。5~6世紀の帝政ローマの末期には、言葉に関わる「文法」「修辞学」「論理学」の3つと、数学に関わる「算数」「幾何」「天文」「音楽」の4つで、併せて「自由7科」という考え方が定着した。これらが奴隷でない自由人として生きていくために必要な素養とされたのである。古代では、音楽も数学的な知識として分類されているのが興味深い。このリベラルアーツは日本では教養と訳されることが多い。

大学の教育は一般的に専門教育と教養教育で構成される。経済学部なら経済学、法学部なら法学、理学部なら物理学や数学等の専門を学ぶと同時に、社会人として必要な教養を身につけるために、専門以外の知識を幅広く身につけるための「教養科目」が置かれているのだ。だから大学に入学すると、この教養科目群と専門科目群の双方から一定の単位数を卒業までに修得する必要がある。

そしてこれまでは、日本の多くの大学では一般的に、この「教養教育」のことがリベラルアーツ教育と呼ばれてきた。あくまでも、専門教育の前提となる幅広い教養という位置づけであり、1~2年生に集中している教養教育を終えると(一部では並行するが)、3~4年生では専門教育中心に移行していくのである。

ところが、こうした専門教育とセットになった教養教育を行うのではなく、4年間を通じて教養教育のみを行う大学がある。アメリカではこのような大学をリベラルアーツ・カレッジと呼ぶが、ハーバード大学などの名門アイビーリーグなどがそれに該当する。

日本ではリベラルアーツ・カレッジと言えば国際基督教大学が有名だが、ここ10年程の間に秋田の国際教養大学、大分の立命館アジア太平洋大学、早稲田大学国際教養学部等が誕生している。これらの4大学・学部は「グローバル・リベラルアーツ」を掲げ、1年間の海外留学が必須であったり、すべての授業が英語で行われていたりするなど、英語能力と教養的な能力の育成の双方に力を入れているところに大きな特徴がある。

ただ知っておくべきことは、このようなリベラルアーツ・カレッジはアメリカでは、大学院進学を前提にしているという点である。大学の4年間で幅広く教養を学び、専門は大学院でという考えが定着しているアメリカに比べて、日本ではリベラルアーツ・カレッジを卒業した学生の大学院進学率は低い。その点で、リベラルアーツ・カレッジ出身者は日本では十分に通用するが、グローバルな人材として見た場合、アメリカのリベラルアーツ・カレッジ出身者と比べると専門知識が弱いことを指摘する声もある。

(中略)

ところで、こうしたリベラルアーツ教育で身につける教養とは、どんな力なのか。 教養は「自分の人生を豊かにするもの」という考え方もあるが、同時に教養とは「自分とは専門の異なる他者と協働する時に必要とされる能力」であるという考え方もある。今の世の中では、何事かをなそうとするならば、必ず異分野の人とチームを組んで取り組むしかない。その際に、異分野の人がどのような論理で発想し課題発見・解決をするのか、それを理解し一緒に働けるキャパシティの幅広さが求められる。それが即ち「教養」の力なのである。

では、なぜいまリベラルアーツ教育が注目されるのか。
文部科学省の中央教育審議会は、2002年に「新しい時代における教養教育の在り方について」という答申を出して、大学の教養教育をもっと重視すべきという方向性を打ち出している。

これには伏線があり、1991年の大学設置基準の大綱化によって、各大学はカリキュラムを以前とは比較にならないほど自由に決められるようになった。その結果、多くの大学で専門科目の単位数が増加し、反対に教養科目の単位数は大幅に減少したのである。そうしたプロセスの中で、専門知識はあるが社会性や常識、教養を身につけていない卒業生が社会に送り込まれるようになった。

他方で、そうした卒業生を採用する企業からは、学生に求める能力に関しての「企業と大学との認識の差」が指摘されるようになった。例えば、就職する学生に自分に何が不足しているかアンケート調査をすると、「専門知識」や「パソコンのスキル」が不足していると回答する学生が多いが、採用する企業の担当者からは同様の調査で学生の「コミュニケーション能力」や「考える力」などの不足が指摘されている。

こうした能力を、学生にいかに身につけさせるべきか。一方では経済産業省を中心に「社会人基礎力」を大学で積極的に育成しようという動きがある。専門知識だけに偏らない、社会人に必要とされる汎用的な力(ジェネリックスキル)を養成しようという発想だが、少し角度を変えれば、こうした社会人基礎力を学生に身につけさせる大学側の取り組みとしてリベラルアーツ教育の重視も位置付けられる。


スキー選手も、ちゃんと勉強して、教養と専門性を身につけないとダメですよ。(向後先生曰く、悪い教え方の例です)

これは、本当にそう思います。

遅くとも、大学時代までに倫理観、道徳観、人間や文化に対する理解を身につけないと、「視野の狭い、底の浅い人間」になってしまいますよ。(これも悪い教え方)

卒業生の資質として、社会から求められているものは、実は「知識・技術ではなく」、むしろマナー、コミュニケーション能力、積極性、リーダーシップ、努力できる力、考える力といった、「人間性」に関係する能力です。

学校で習った知識を全部忘れても、なお残るものが教育によって身についたものと言われます。

知識ではなく、「思考や行動特性」なのでしょう。

教養は、人間理解のベースになるものです。

人生を豊かにするだけでなく、仕事にも役立ちます。

金や物やタイムしか存在しない殺伐とした世界から、もっと自由に、高く上がって、異なる世界に行くことができます。

問題解決で大事なのは、現実に存在する様々な課題を、多方面から検証すると同時に、さらに抽象的なレベルでも考えることです。

具体性と抽象性の間を行き来できる能力を身につけることです。

一番効果的な教養(抽象的思考を含む)の身につけ方は、名著・古典に学ぶことです。

偉人から2千年分の宝をもらうことができます。

さあ、ジュニアは、今から本を読みましょう!

下の本は、グレートブックスといって、現在の人文、社会、自然科学の基礎を、さらに言えば世界を作った偉人たちの名著です。

帰納法を提唱した○○や○○、演繹法を作り上げた○○なども、もちろん入っています。(クイズです)

ダーウイン、キルケゴール、ハイデガーなども、痺れますね。

半分ぐらいしか読んでいない人間が言うのも何ですが、とにかく一度は読んでみて!

考える人間の偉大さを味わってみてください。

グレート・ブックス

グレート・ブックス(Great Books)は、モーティマー・アドラーによって選ばれた西洋の名著のアンソロジー。

ソクラテスの弁明 (ソクラテス)
国家 (プラトン)
ニコマコス倫理学 (アリストテレス)
旧約聖書 (モーセ)
イエス・キリスト (新約聖書)
告白 (アウグスティヌス)
コーラン (マホメット)
君主論 (マキャベリ)
キリスト者の自由 (ルター)
エセー (モンテーニュ)
ノヴム・オルガヌム (フランシス・ベーコン)
リヴァイアサン (ホッブズ)
方法序説 (デカルト)
パンセ (ブレーズ・パスカル)
エチカ (スピノザ)
統治二論 (ロック)
法の精神 (モンテスキュー)
社会契約論 エミール (ルソー)
国富論 (アダム・スミス)
純粋理性批判 (カント)
精神現象学 法の哲学 (ヘーゲル)
道徳および立法の諸原理序説 功利主義論 (ベンサム ミル)
種の起源 (ダーウィン)
不安の概念 死に至る病 (キルケゴール)
資本論 (マルクス)
ツァラトゥストラ (ニーチェ)
精神分析入門 (フロイト)
国家と革命 帝国主義論 (レーニン)
存在と時間 (ハイデガー)


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ジュニアスキー

Author:ジュニアスキー
子供が小1の冬に家族でスキーを始め、すっかりその魅力にはまっております。小4から地元のスポーツ少年団に所属し、競技スキーを始めています。(現在中3)
ジュニアアルペン競技の情報ブログとしてスタートし、最近ではスキー全般、その他に関する話題も扱っています。
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(2009年7月25日開設)


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