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時事公論「ソチ五輪メダル8個から見えたもの」

時事公論「ソチ五輪メダル8個から見えたもの」

以下は、NHK時事公論(刈屋富士雄 解説委員)の解説をホームページから引用したものです。

今回のソチオリンピックで日本選手が獲得したメダルは、金1個、銀4個、銅3個、合わせて8個で、1992年のフランスアルベールビル大会を抜いて、海外で開かれた冬のオリンピックとしては史上最多となりました。
前回のバンクーバー大会では取れなかった金メダルも取り、メダル総数も3個上回りましたので、成果の上がった大会と評価できます。
 
しかし、成果は上がったものの課題も浮き彫りになりました。
今回の日本のチームの特徴は、一つの時代を作った選手たちのいわゆる集大成グループと10代の若き天才グループの集合体だったと言えます。
実際、メダリストの日本の冬のオリンピックの最年長記録と最年少記録を塗り替えました。これだけみれば、一見層が厚くなったように見えますが、実はその中間の、最も力の出るはずの層が弱かったとも言えます。

個人で取った7つのメダルを年齢別に分けてみますと40代が一つ、30代も一つ、20代が2つ、そして10代が3つです。
 
過去の大会のメダルの変遷を改めて見てみますと世代交代がスムーズに進んで来なかったことが良く分かります。

(中略)

こうしてメダルの中身を見てみると、かつてメダルを取ったことのある日本伝統の種目では、今回わずかに4つしかメダルを獲得していないことが分かります。後の4つは長野大会以降出来た新しい種目で、日本としては初めてのメダルです。
スノーボード男子ハーフパイプの平野選手と平岡選手、スノーボード女子パラレル大回転の竹内選手、スキーフリースタイル女子ハーフパイプの小野塚選手です。
 
この新しい種目のメダルは明るい希望のように見えますが、4人とも、競技団体などの組織が発掘育成したというよりも、熱心な家族に支えられたり、身近な理解者によって育てられたりと、いうなれば自ら道を切り開いてきた選手たちと言えます。これをどう広げていくのかが課題です。
 
メダルの分析から見えてきた問題点を整理しますと、最大の問題点は、長期的な展望に立った強化がなされて来なかったという点です。

(中略)

長期的な展望には、練習拠点が必要です。冬専用のナショナルトレーニングセンターを作る必要がありそうです。雪と氷の拠点を複数個所作ることによってトップ選手の練習はもちろん、次の世代の育成の計画も立てやすく、さらに雪の降らない地域にすむ子供たちの中から身体能力の高い他競技の選手や希望する子供たちの体験の場にも使え選手層の拡大にもつながりそうです。
 
長期的な展望の中でもう一つ必要な事は、大都市圏に施設を作ることです。これは競技者だけではなく、市民の意識やスポーツ文化を育てる意味でも大切です。近くに、カーリング場やハーフパイプがあればやってみたいという人も多いと思いますし、大会が開かれればより多くの人が触れられます。今、大都市圏のど真ん中で大会を開催するのはフィギュアスケートぐらいです。多くのファンに見られて試合する経験と選手の強さは決して無関係ではありません。
もちろん施設面は予算が必要でが、スポーツ基本法では、国が責任を持ってスポーツ文化を育てるとうたっています。施設面を整えることは、市民のスポーツへの関わりを変え、健康意識も劇的に変えていきます。

(中略)
 
メダルの価値は言うまでもありませんが、メダルだけではないスポーツ本来の価値を多くのファンが体感できたことは、次につながります。
アメリカフィギュア史上に残る名選手ミッシェルクワンは、3度オリンピックに挑戦しましたが、銀と銅は手にしたものの金には届きませんでした。その引退会見で「夢に届くのもスポーツなら、届かないのも又スポーツ、でも一番大切な事は夢に向かって最大限の努力をすること」と語りました。今回ソチの浅田選手の演技などで、スポーツの持つ最も大切な部分を体感した経験を皆が共有することは、日本のスポーツ文化の大きな一歩になったと思います。
 
(刈屋富士雄 解説委員)


全く同感です。

現状、トップレベルのスキー選手は、スキー狂一家からしか生まれません。(笑)

小さい時から親が付きっきりで指導する、もしくは良い環境・指導者を求めて孟母三遷する、といった強力な介入なしに選手は育ちません。

選手の才能云々以前に、(金銭的、時間的要因も含めて)親がそこまでできるか、がまず試されます。

入り口に踏み絵が存在するわけですね。

本当にそこまでやるつもりなのか? それを数年から10年程度も継続できるのか? 

サラリーマンにとって、きわめて難しい決断ですね。

現状は、覚悟を決めた少数の家族に属するわずかな子供たちの中から、才能を持つ選手を見つけ、エリート的に育成するしかない状況です。

多くは、選手としてのスタートラインに着けない、もしくは才能がありながら上手く見いだされず、また育てられていないと感じます。

幅広い層から才能を集め、育成するためには、(小・中学生に関して言えば)①勉学と競技を両立できる環境整備と②多くの優れた指導者の存在が必須だと思います。

①は国が資金を出せるかどうかが大きいですが、②は競技団体がするべきことでしょう。

SAJは、指導者育成に本腰を入れるべきです。

言い訳は、許されない状況だと思います。

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プロフィール

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Author:ジュニアスキー
子供が小1の冬に家族でスキーを始め、すっかりその魅力にはまっております。小4から地元のスポーツ少年団に所属し、競技スキーを始めています。(現在中3)
ジュニアアルペン競技の情報ブログとしてスタートし、最近ではスキー全般、その他に関する話題も扱っています。
上欄のカテゴリから興味のある話題をお選び下さい。
(2009年7月25日開設)


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