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有望競技に予算集め「金」19個(英国)

五輪開幕まで1カ月 日本、問われるメダルの数と色…英国は北京から躍進

産経新聞 6月28日(木)11時17分配信

 国威発揚型の五輪となった前回2008年北京五輪とは異なり、成熟した国家の首都で開催される五輪は2020年夏季五輪招致を目指す東京にとっても参考にすべき点は少なくない。主役である選手の活躍はもちろん、テロや交通渋滞対策など五輪を迎える準備が進むロンドンの今から、東京五輪実現の課題を見てみたい。

 ◆有望競技に予算集め「金」19個

 ロンドン五輪開幕まで27日であと1カ月。ロンドン東部、五輪公園最寄りのストラトフォード駅には五輪のシンボルマークがあふれる。しかし、地下鉄で20分ほど離れた市中心部では、五輪を迎えるムードはあまり感じられない。

 関心が向けられていたのは、在位60周年を迎えたエリザベス女王と、イングランド代表も出場したサッカーの欧州選手権。しかし、開幕1カ月前となった今、少しずつ五輪が市民の口にも上るようになってきた。

 ◆長期的な強化計画

 五輪が成功するか否か。バロメーターの一つとされるのが、開催国の盛り上がり。言い換えると、英国選手の活躍ともいえる。鍵を握る公的機関「UKスポーツ」はロンドン大学や高級ホテルが立ち並ぶラッセルスクエアにあるビルの2階にある。国の予算や宝くじの収益を財源としてロンドン五輪に向けて総額約3億1千万ポンド(約384億円)を、約1200人の選手や競技団体に配分している、いわば英国スポーツの“司令塔”の役割を果たしている重要な組織だ。

 UKスポーツが設立されたのは1997年。契機となったのは前年のアトランタ五輪で金1個と惨敗したことだった。それが、2008年の北京五輪では金19個を含むメダル47個を獲得し、「金メダル数で世界4位」と躍進を遂げた。「ホスト国」となるロンドンでは、北京を上回るメダル獲得を、と鼻息が荒い。

 UKスポーツの特別アドバイザーで、査定担当でもあるピーター・キーン氏は「英国選手団の競争力向上にUKスポーツが貢献しているのは間違いない。私たちは各競技団体から年に3回、選手の成績や強化計画に関する報告を受け、世界のトップレベルで戦える選手がおり、長期的な強化計画も効果的と評価する競技に集中的に予算を投じている」と胸を張る。

 ◆分配額の差大きく

 各競技への分配額の差は大きい。北京五輪で金メダルを獲得した自転車やボートには09年から13年にかけて2600万~2700万ポンド(約32億~33億円)を投入。その一方で、メダル獲得が困難と判断された卓球へは同時期に約120万ポンド(約1億5千万円)にとどまった。自転車、ボートに競泳、陸上、セーリングを加えた有望5競技で強化費全体の半分弱を占めるという。

 キーン氏は「五輪でメダルを獲得するために効率よく予算を分配する必要がある。選手から喜ばれもするが、憎まれもする」と話す。「ロンドン五輪が終わってもUKスポーツの挑戦は続く。ロンドンの結果は重要だが、その後も長期間にわたって成功していかなければならない」とメダル至上主義を貫く方針だ。

 ■問われるメダル数と色

 東京が招致を目指す2020年夏季五輪。5月に行われた第1次選考で、国際オリンピック委員会(IOC)が公表した国内開催支持率で、東京は最低の47%だった。この支持率を改善し、招致に向けた機運を盛り上げるためにもロンドンで日本選手団の活躍は欠かせない。日本オリンピック委員会(JOC)が掲げる目標は、金メダル数で「世界5位以上」で、目標達成には金メダル15個は必要。北京五輪で金9個の世界8位だっただけにハードルは高いが、日本選手団の上村春樹団長は「実力的には10~12個が現状という分析だが、力を出し切れば、取れるものだと思っている」と期待を込める。

 五輪招致への推進力とともに、今回のロンドンは味の素ナショナルトレーニングセンター(NTC)の本格活用など、国の全面支援を受けて臨む最初の五輪であることも意味深い。昨年8月には競技力の向上を「国の責務」と位置づけるスポーツ基本法が施行され、国の支援も増している。特に08年度から始めたマルチサポート事業ではメダル有望種目を指定して情報戦略や医科学、用具開発などで支援しており、今年度のマルチサポート事業予算は約27億円で、JOCへの国庫補助金(約26億円)を初めて上回った。日本でも英国同様、選手強化は国の支援なしに語れず、強化現場はメダルの数と色を問われる時代になった。

 強化費配分の窓口としては、JOC経由の国庫補助金、サッカーくじ(toto)助成金、文部科学省のマルチサポート事業の3つで、昨年度は合計で約70億円が投入された計算だ。ただし補助金や助成金は一部自己負担が必要で、競技団体のニーズに合っていないといった指摘もある。今後さらに効率を求め、英国のように窓口を一本化すべきなのか。メダル至上主義の徹底をさらに図っていくべきか-。

 UKスポーツの特別アドバイザーのキーン氏は「私たちがやってきたことは日本の参考になるかもしれないが、社会の理解を得た上で強力なリーダーシップを発揮する必要があり、結局は日本全体がどれだけスポーツでの成功を求めているのかにかかっている」と指摘した。


考えさせられる記事です。

限られた額の公的予算を効果的(「効果的」の中身は様々かと思いますが)に配分するために、ある程度の選択と集中はやむを得ないと思います。

ただ、その時点でメダルを期待できないからと言って、その競技が将来「立ち直れない」ほどの配分格差を付けるのは避けるべきです。

実力のある若手が現れたときは、時機を逸せず予算を付けられるような定期的な評価制度と運用の柔軟性が必要かと思います。

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プロフィール

ジュニアスキー

Author:ジュニアスキー
子供が小1の冬に家族でスキーを始め、すっかりその魅力にはまっております。小4から地元のスポーツ少年団に所属し、競技スキーを始めています。(現在中3)
ジュニアアルペン競技の情報ブログとしてスタートし、最近ではスキー全般、その他に関する話題も扱っています。
上欄のカテゴリから興味のある話題をお選び下さい。
(2009年7月25日開設)


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