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サッカーに学ぶエリート教育のしくみ

サッカーに学ぶエリート教育のしくみ

サッカーでは、フランスの制度を参考に、2006年から「JFAアカデミー」をスタートさせ、福島県の中学・高校と連携しながら、エリート教育に取り組んでいます。

スキーでのジュニア育成に参考になる部分もあるかと思い、引用してみます。

真のエリート教育を目指して
日本のスポーツと教育に一石を投じる「JFAアカデミー」

■究極の目標は、将来の日本を担う人材を育てること

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「JFAアカデミー福島」の概要を発表する日本サッカー協会の田嶋幸三技術委員長【 スポーツナビ 】  

 2006年度から日本のサッカー界で新たな試みが始まる。その名も「JFAアカデミー」。サッカーを介したエリート教育機関だ。トップレベルのジュニアを一同に介して(筆者注、一堂に会して?)、一貫教育を施し、将来の日本代表を育てて行こうというプロジェクトである。
 このプロジェクトは、男子と女子がともに対象となる。ここに、日本サッカー協会が行うプロジェクトの格別な意味があるといえる。ヨーロッパのビッグクラブでは、クラブと学校が協力して、何年も前からこのような形の制度を取り入れているが、それは男子に限った話。サッカーの女子選手が、このような形のエリート教育を受けられる国は、中国などの一部を除いて例がない。

 JFAアカデミーは、福島県にあるナショナルトレーニングセンター、Jヴィレッジを本拠地とする。ここに、毎年男女各15名程度を選抜。そして、全員が寮生活を行い、近隣の中学と高校の協力を得て6年間の一貫教育を行うという制度だ。日本サッカー協会が福島県の教育委員会とタイアップし、数年間かけて練り上げてきたプランなのである。
 8月末には第一次選考が行われ、11月に最終の三次選考が終了した。先日、最終結果が発表され、男子は455名応募で17名、女子は202名から23名が選ばれた。男子は新中学1年生、女子は新中学1年生から高校1年生までが対象となっている。

 サッカー協会の目的は、この中から、将来の日本代表を育てていくことだが、それがすべてではない。川淵キャプテンの言葉を借りれば、究極の目標は「長期的な視野に立った育成を行うことで、良い環境と良い指導を与える機会を作り、サッカーにおけるリーダーのみならず、将来の日本を担う人材を育てていく」ということ。従って、選考ではサッカーのレベルだけではなく、学力や人間性も重要な要素となった。

■長期的な展望と方針で指導する中高一貫カリキュラム

 JFAの資料を基に、簡単な内容を紹介してみよう。選手たちは、Jヴィレッジ内の専用寮に寄宿し、近隣の公立中学校・高校に通学している。寮は2~4人部屋。共同生活も教育の一環となっている。

 中学は義務教育なので、学校の授業が終わってからトレーニングするのが基本だが、高校ではトレーニングのしやすいカリキュラム構成となる。福島県の協力により、将来は国際人として、またリーダーとなる人材を育てる特別のカリキュラムも盛り込まれており、真の意味での「エリート」を育成しようという意気込みが感じられる。
 アカデミーは基本的に中高一貫。選手育成の壁となっていた「受験」を挟むことなく、長期的な展望と方針の下で指導を受けることができる。日本サッカー協会の公認ライセンスを持った専任のプロコーチが毎日のトレーニングを行うほか、代表監督から指導を受ける機会もあるという。つまり、ジーコから直接指導を受けるチャンスもあり得るということ。うらやましい限りだ。

 気になる費用だが、選手の負担は入学金として20万円と、寮費としての月々8万円と学校の授業料だけとなる。サッカーにかかわる費用、トレーニング用品や合宿費などはすべて、日本サッカー協会が負担する。

■頂点を目指して頑張ることは何事にも代え難い経験

 さて、ここから何人の代表が誕生するのか注目されるところだが、先にも述べたように、このアカデミーの目的は代表選手を育てることだけではない。日本サッカー協会も、ここに入ったからといって皆が皆、プロ選手になれるとは限らないとくぎを刺している。
 JFAアカデミーのモデルとなった、フランスのナショナルアカデミーでも、プロになるのは、4人に1人程度。だからこそ、JFAアカデミーではどのような分野でも活躍できるような人材を育成していきたいとうたっているのだ。

 一方で、今の学校では順位をつける徒競走を運動会で行わないというところもあり、「エリート教育」と言うと目をむく人も少なくない。だが、人の能力は十人十色。ゆとり教育と言いながらボトムラインに合わせる教育は、必ずしも平等ではない。人はそれぞれの能力に合った教育を受ける権利があるはず。10の能力がある子供に、5の教育を与えることが真の平等といえるだろうか。JFAアカデミーは、「エリート教育」という意味で、日本のスポーツ界および教育界に一石を投じるプロジェクトになりそうだ。

 一競技団体が行うエリート教育機関としては、日本初となったこの試み。受験をした選手にとっても、とてもいい刺激になったと聞く。トップになるということは、すごいこと。そして、頂点を目指して一生懸命頑張ることが、子供たちにとって何事にも代え難い経験になる。そういう機会を作ったこのJFAアカデミーの今後が楽しみだ。

2005年11月27日 (文= NPO法人:ジュースJWS )  


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■エリート教育の悩み

 2012年ロンドン五輪の世代にあたる20歳以下代表は、一昨年、20歳以下W杯のアジア予選で韓国に完敗した。今年10月の11年大会予選も苦戦が予想される。彼らはパスサッカーを標榜する日本サッカーの教科書で育ってきた。「プラチナ世代」とも呼ばれる。
 大会中の6月19日、福島県のJヴィレッジを訪ねた。日本サッカーの「エリート」たち約60人が、共同生活を送っている。エリート教育が始まったのは、日本協会が「世界のトップ10を狙う」と打ち出した翌年の06年。自治体との連携で、地元の中学、高校の単位の一部をトレーニングで充当し、サッカー中心の日々を送る。日本協会の方針に基づく指導の目標は、個の育成。寄宿方式による集中強化は、98年W杯で優勝したフランスがモデルだ。
 高校生は登下校時、マイクロバスで送迎される。栄養のバランスが取れた食事、きれいに養生された芝のグラウンドという環境で6年間、育つ。
「サッカーだけでなく、社会のリーダーになる人材の育成を目標にしているが、恵まれすぎているのが悩み。アルバイトや地域活動も取り入れていきたい」
 とスタッフは話す。
 今年、1期生の一人がFC東京と契約して、初のプロ選手が生まれた。同期生で京都府出身の富田平(16)は昨年、籍を置きながらドイツのプロクラブ「シャルケ」に留学した。練習は刺激的だった。練習は試合のための練習。勝負しなければ評価されない。1対1に果敢に挑んだ。ずっとドイツにいたくなった。W杯期間中に、退校手続きをとった。
 60人は、オランダ戦の中継に合わせてミーティング室に集まり、肩を組んだ。一時帰国していた富田も、その中に入って君が代を歌った。
「攻めの時の1対1には自信がある。松井、大久保、どちらのポジションもできますよ」
(文中敬称略)
編集部 伊東武彦、井上和典、澤田晃宏

AERA 7月12日号より抜粋
7月 5日(月) 13時 2分配信 / 国内 - 社会



サッカーでは、商業的な成功によって得た資金を次世代の育成にきちんと回していることが分かります。

川淵氏や協会幹部の豊富なアイデアと卓越した実行力によって、実業団スポーツであったサッカーをプロスポーツに押し上げ、その一方で選手・コーチの資質向上を着実に行っている周到さには、驚きます。

しかし、これだけの育成の仕組みを整えていながら、世界的な選手の育成が極めて難しいという事実にも驚かされます。

一旦方向性を決めても、10年、20年という長期的な視点で評価していかなければならないようです。


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Author:ジュニアスキー
子供が小1の冬に家族でスキーを始め、すっかりその魅力にはまっております。小4から地元のスポーツ少年団に所属し、競技スキーを始めています。(現在中3)
ジュニアアルペン競技の情報ブログとしてスタートし、最近ではスキー全般、その他に関する話題も扱っています。
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(2009年7月25日開設)


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