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スキージャーナル 「自然で楽なスキーのすすめ」の解説及び感想

スキージャーナル 「自然で楽なスキーのすすめ」の解説及び感想

スキージャーナル2012年1月号P83-87の要約引用と感想になります。

○ハイブリッドスキーイング

=「自然で楽なスキー」

=重力を活用することで、できるだけ余分な力を使わずに、自然で楽なターンを行うこと。

=地球の重力と人間の筋力を適合させて滑ること。

従来は、ターン時に筋力を使い、荷重、抜重、角づけ、回旋操作を行っていたが、ハイブリッドスキーイングでは重力を活用しながら、肩甲骨から骨盤にかけての「体躯」で運動を起こすことで、「自然で楽なスキー」を実現する。

○3つの意識

「自然で楽なスキー」を行うために必要な意識

①スキーヤー自らの重さで滑る意識

筋力を使って荷重と抜重を繰り返す「動荷重」ではなく、力の大きさや向きが変化しない「静荷重」で滑る。

②自然で楽な身体運動で滑る意識

重さを感じ、落下エネルギーに変えるためには、肩甲骨や骨盤周辺の体躯をゆるめること。

この運動は、誰でもできる。

a) 重力がかかる谷脚の股関節をゆるめることでターンが始まる。

b) 同時に山脚の股関節を進展させる。

c) 体軸が傾き、ターンにつながる。

a-cの動作を「体躯主導にによる二軸運動」と呼び、身体の一部を単独で動かす「末端主導」とは異なる。

「二軸運動」とは、左右の股関節の曲げ伸ばしのこと。

③スキー板の面で滑る意識

=フェースコントロール

=両スキーの面に対して垂直方向から重さを伝え、面の傾きによって滑ること。

従来の「末端主導でエッジを立てて滑る方法」、「上体を先行させて傾きを作る動き」とは異なる。

ターン中は遠心力がかかるため体軸が傾く。この傾いた軸を「重力軸」と言い、これと直角に交わる面を「相対的水平面」と呼ぶ。ターン中は、「相対的水平面」に対して荷重する。

「二軸運動」には、

a) 「ニュートラルポジション」

   両脚が同じ運動を行っている状態。重さは、谷脚側に寄っている。

b) 「内脚(軸)主導」

   a)で、谷脚側の股関節をゆるめることで重さが谷脚に移り、ターンが始まること。

c) 「外脚(軸)從動」

   b)から導かれ、山脚(外脚)の股関節を伸ばし、遠心力を活用すること。

の3つの局面が存在。

「谷まわり」:ニュートラルポジションを通過点とする、「一連の身体運動のまとまり」のこと。

=常にターン内側に重さが移動しながら、S字ターンを行う滑りが「谷まわり」

ターン運動は、「谷まわりの連続」として扱われる。

以上。


感想としては、

①技術的には、「体の力を抜き」、「股関節の曲げ伸ばし」によって、「体を内側に倒して」滑る、という内容かと思います。

②自ら力を加えることなく、カービングスキーのラディウスなりに、ダラーッと滑る方法のようです。

③子供、初心者、高齢者が、整地された緩斜面をノンビリ滑る「省エネレジャースキー」としてはありだと思います。(レーシングフォームに癖が付いている場合にも有効かもしれません)

④実際、自己流で滑っている人は、このような内倒、内旋フォームを取るケースが多いと思います。

⑤同時に、この内容でしたら、今さら教程に書くことでもないように思いますし、途中に出てくる力学的?説明は「不必要」ですね。スキーヤーを混乱させるだけです。

以下は、理解できないこと。

⑥「ハイブリッドスキーイング」が「重力を活用」するスキーであるという主張に関しては、まず「重力の活用」の言葉の具体的意味が分かりません。また、なぜ、「ハイブリッド・・」が重力を活用することになるかも分かりません。「重力を活用する」をことさら強調する理由も分かりません。重力を受けて滑走しているのは当たり前のことだと思います。

⑦「落下エネルギーに変えるためには、肩甲骨や骨盤周辺の体躯をゆるめること」に関しては、なぜそう言えるのかが分かりません。

⑧「主導」「從動」に関しては、書かれている動作が、なぜこの言葉によって表現されるべき性質のものなのか分かりません。

⑨「身体の一部を単独で動かす「末端主導」」という(否定的に扱われている)動作は、現実に存在するとは思えません。

⑩「二軸運動」は、股関節の曲げ伸ばしということですが、それに必然的に付随する他の関節運動に言及がないのが不思議です。

⑪「「外脚(軸)從動」:b)から導かれ、山脚(外脚)の股関節を伸ばし、遠心力を活用すること。」については、「導かれる」の意味が分かりません。「遠心力を活用」するの「活用」の意味も分かりません。

まとめると、

●感想の①にあるような滑り方は、わざわざ教程の中心に据えるべき内容とは思えない。

●板の特性に頼った滑り方が「正しい滑り方」として扱われると、今後滑走技術の進歩は望めない。(教える側の自己否定)

●力学的?説明は、「自然で楽なスキーのすすめ」の趣旨を説明するに当たって不要。(むしろ逆効果)

●用語の名付け方及び用い方が不適当。

●用語の定義はされていても、そこから導かれている滑り方へ論理的につながっていない。

●スキー技術戦の滑り方は、この教程に則ったものに見えない。


以上を簡潔に言うと「観念的」かつ「非論理的」ですね。

マニュアルとしては不適切かと思います。

ただ、編集者の努力によって言葉の定義は分かったので、多少の満足感はありました。(笑)

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プロフィール

ジュニアスキー

Author:ジュニアスキー
子供が小1の冬に家族でスキーを始め、すっかりその魅力にはまっております。小4から地元のスポーツ少年団に所属し、競技スキーを始めています。(現在中3)
ジュニアアルペン競技の情報ブログとしてスタートし、最近ではスキー全般、その他に関する話題も扱っています。
上欄のカテゴリから興味のある話題をお選び下さい。
(2009年7月25日開設)


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