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2012/13シーズンから適用されるFIS新ルールについて(用具、年齢区分)

2012/13シーズンから適用されるFIS新ルールについて(用具、年齢区分)

1,用具の変更

選手たちに障害を負わせてはいけない!

競技スキーに専念することで、高い確率で日常生活に支障が出るほどの障害を負ってしまう。

日本のトップ選手で大ケガをしていない選手は、きわめて少ないと思われます。

このまま競技を続けていれば、治癒することのない障害が一生残ることが分かっているのに、自分自身の目標実現のために、そして、支えてくれた家族や関係者の期待に答えるために、更には、日本のスキー界の未来のために、悲壮な覚悟を決めている。

例えば、湯浅選手のように。

「僕が選手を続けている間だけ保てばいいと思っている。(中略)それは自らの身を削り取るような選手生活ではないかと言われたら、まちがいなくそうでしょう。だけど、それでいいと今は思えています。」(スキージャーナル2011年9月号、p28)

彼は、選手生活を終えた後は、歩けなくなってもかまわないとさえ考えているようです。


遅かれ早かれ大ケガを負うリスクが十分予想されるのに、それでも覚悟して突き進むしかない「状況」は、私には正常とは思えません。(決して湯浅選手のことを非難しているわけではありません)

子供を障害者にしてまで競技を続けさせる権利は親にはないはずです。(分かっていてケガを負わせたのなら、むしろ犯罪ですよね)

この「状況」を早急に改善しない限り、スポーツとして成立できなくなる可能性もあると考えます。

(ここまできつく言っているのは、ケガが余りにもありふれていて、感覚が麻痺してしまうことが怖いからです)


2011年7月20日にFISは用具のルール改正を公表しました。

その目的は、選手のケガのリスク低減と安全性の向上です。

New specifications for Alpine equipment

Over the past several seasons, FIS has undertaken considerable work in trying to find ways to reduce the risk of injury and improve safety. This has been an important focus of the work of the Alpine Committee and the Alpine Technical Equipment Working Group. The FIS Injury Surveillance System was set up in 2005 together with the Oslo Sports Trauma Research Centre and as part of the project the University of Salzburg together with institutions from Lausanne and Davos focused on three main injury risk factors for Alpine ski racing: course setting/speed, snow conditions and equipment (combination of ski, binding, plate and boot).

The equipment project has involved the development of special ski prototypes through the support and close collaboration with the ski manufacturers. Last summer FIS, the ski industry and the University of Salzburg defined the specifications in terms of radius, length, standing height and ski plates with the goal of gaining more safety. A number of prototype skis have been built for downhill and giant slalom and last season recently retired World Cup racers tested these prototypes.

Following the results of the prototype testing, new specifications for implementation in the 2012/13 (Northern hemisphere) season for downhill, super-g and giant slalom skis, as well as standing height for men and ladies have been approved by the FIS Council on proposal of the Alpine Committee and its Working Group for Technical Equipment.

As far as the timing of the implementation of the new regulations is concerned, these specifications will apply at World Cup and European Cup level. For other Continental Cups and FIS level races, an implementation tolerance will apply in 2012/2013: The men will be allowed to use the ladies' skis whilst the ladies will have a tolerance of -5cm in their ski length.

詳しくは、こちら

このルールは、2012/13シーズンから適用されるために、1年間の猶予期間があります。

FISは、外部機関との検討の結果、主たるケガのリスク要因は、①コースセットとスピード、②雪の状態、③(スキー板、ビンディング、プレート、ブーツの組み合わせによる)用具、の3つと結論づけました。

メーカーの協力を得ながらプロトタイプを作成し、検討を重ねた結果、今回の用具規格変更としてまとめた、とのことです。

ケガのリスクを減らすためには、選手の足腰への負担を低減させ、絶対スピードを抑える必要があります。

そのために、ラディウスを大きくし、板を長くすることで、カービング要素を減らす、という今回の変更は、全く正しい方向性を示していると思います。


この用具ルールの変更が、レースの結果にどのような変化をもたらすかについては、現在のところはっきりしませんが、スキージャーナル2011年9月号p106で、久住さんが「日本に有利になるかもしれない」とコラムに書かれています。

従来から、欧米のジュニアと比べると、日本のジュニアは、硬いブーツ、長い板を使っていると指摘されてきました。

アメリカでは、14-15歳ぐらいまでは、短い板を使うことが一般的で、これが日本のジュニアとの滑走技術の習得度の違いにつながっているという考え(仮説)が唱えられています。

北海道などは、この考えに従って、柔らかいブーツ、短い板を使うことを推奨しています。

ただ、規定が変更されることにより、欧米のジュニアは、FIS年齢になると(これまで以上に)一気に板を長くする必要が出てくるため、習得に手間取るのではないかと久住さんは予想していると思われます。

一方、日本では、これまで通り、毎年段階的に板を長くすることで対応可能と思われます。

ジュニア期におけるブーツの固さと板の長さの違いが本当に実力差の主要な原因なのか、きちんと検証する必要がある思いますが、少なくとも今回の改正は、明確に存在する実力差を埋める方向に働くのは間違いがないと思われます。


2,年齢区分の変更

年齢区分に関しては、サッカー等でも使われている「U(アンダー)-年齢」の表記になりました。

WS000387.jpg

2011/12シーズンと2012/13シーズンを同じメンバーで戦いますので、今までのK1, K2等と比べると、グループを構成する選手の年齢が一つ上がることになります。

具体的には、プレシジョンの607.3の変更と言うことになります。

南半球版は、こちらから確認できます。


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プロフィール

ジュニアスキー

Author:ジュニアスキー
子供が小1の冬に家族でスキーを始め、すっかりその魅力にはまっております。小4から地元のスポーツ少年団に所属し、競技スキーを始めています。(現在中3)
ジュニアアルペン競技の情報ブログとしてスタートし、最近ではスキー全般、その他に関する話題も扱っています。
上欄のカテゴリから興味のある話題をお選び下さい。
(2009年7月25日開設)


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